マリメッコとアフリカンワックスプリント。似ている?それぞれの魅力。

日本でも人気のマリメッコ。

先日、カフェで撮影をさせていただいた時、お客様が「マリメッコのバッグを買ってきたの」と、とてもうれしそうに見せてくださいました。本当に幅広い世代に愛されているブランドですね。

その時、「なんとなくアフリカンワックスプリントと似ているところがあるかも」と勝手に思い、少し調べてみました。

もちろん、ここから先は私なりに感じた共通点も含まれていますので、その点はご了承ください。

 

【参考URL・参考文献】
マリメッコ:https://www.marimekko.jp/
・『ワックスプリント 世界を旅したアフリカ布の歴史と特色』
アンヌ・グロフィレー 著/ダコスタ吉村花子 訳

 

フィンランドで生まれたマリメッコ

マリメッコは1951年に創業したフィンランドのデザインハウス。主要なファブリックはヘルシンキにある自社工場で製作され、「スクリーン捺染(なっせん)」という、職人の技術と機械を組み合わせた伝統的な技法が用いられています。

代表的な花柄「ウニッコ」をはじめ、定番柄も毎年新しいカラーが発表され、長く愛され続けています。

マリメッコというとこの「ウニッコ」の花柄のイメージが強いですが、実は動物や幾何学模様など、本当にさまざまなデザインがあります。
私は牛柄(笑)のトートバッグを持っていますが、「これもマリメッコなの?」とよく驚かれます。

マリメッコ牛柄

創業当初から、大胆でダイナミックなパターンと鮮やかな色使いがブランドの特徴で、1950年代ならではのミッドセンチュリーを感じさせるレトロな配色も、とても魅力的です。北欧のデザインは日本でもなじみやすいですね。

 

ヨーロッパの歴史を経て、アフリカで花開いたワックスプリント

一方、アフリカンワックスプリントも、実はヨーロッパと深い関わりがあります。

19世紀、インドネシアのバティック(ろうけつ染め)を工業的に再現しようとしたオランダのメーカーから始まり、その後、イギリスやスイスなどヨーロッパ各国の企業でも生産されるようになりました。現在でもオランダ製のワックスプリントは世界中で広く愛されています。

実は、私たちが手にするアフリカンワックスプリントの数多くの柄が、ヨーロッパのテキスタイルデザイナーたちの手によって生み出されてきているんです。

そして、アフリカの人々の好みや文化、トレンドを研究し、大胆でクリエイティブなデザインを次々と発表していきました。マリメッコが専属デザイナーたちと共に唯一無二の世界観を築き上げてきたように、ワックスプリントにも、国境を越えてヨーロッパのデザイナーたちの知られざる創造性の歴史があります。だからこそ、人気の柄はさまざまな色違いで展開され、同じデザインでも配色によって全く違う表情を見せてくれるんですね。

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「ワックスプリント」という名前の由来は、ろうけつ染めの風合いを再現した製法にあります。現在多く流通しているものは工業的に生産されていますが、独自の防染技術を応用し、手仕事のような温かみや独特の味わいが表現されているのが特徴です。

もともとはインドネシアから始まったテキスタイルですが、ヨーロッパの優れたデザイン力と技術力、そしてそれを受け入れた西アフリカの人々の暮らしや文化が共鳴し合い、独自の発展を遂げました。ヨーロッパ企業がデザインした洗練された柄もあれば、アフリカの市場の活気を反映しながら生まれた柄も数多くあります。

2つの布の「違うところ」と「共通する魅力」

プリントだけを見れば、カラフルで大胆なデザインという点では、とても共通点があるように感じました。実際にマリメッコからも、アフリカから着想を得たデザインが発表されているようです。

一方で、大きな違いも。

マリメッコは、一つのブランドとして世界観を大切に育てています。ブランドイメージやデザイン哲学が受け継がれ、洋服だけでなく、インテリアや暮らしそのものを提案する「ライフスタイルブランド」として、多くの人に親しまれています。

対してワックスプリントは、一つのブランドではなく、さまざまなメーカーが生地を作り、それを仕立てる人や身に着ける人が、それぞれ自由に表現していく文化があります。

同じ生地でも、誰がどのように使うかによって、その布の表情が変わっていくところも、ワックスプリントの大きな魅力ではないでしょうか。

マリメッコもワックスプリントも、それぞれ違う背景を持ちながら、「布を通して暮らしを彩る」という共通した楽しさがあるような気がしています。

どちらも、大胆な色や柄を楽しみ、自分らしさを表現できるテキスタイル。

だからこそ、マリメッコが好きな方なら、きっとアフリカンワックスプリントにも心惹かれる柄が見つかるかもしれません。